
最近ハマっているのが、clusterという仮想空間に集まって色々できるメタバースプラットフォーム。つまりは3Dゲームの中にみんな集まってなんかするというオンライン上の場です。どうしてこのプラットフォームを選んだのかとか技術的なことは置いておいて、今日実際に授業をして見て感じたことを何回かに分けて書き記しておきます。
授業の流れですが、最初に仮想空間の教室に集まって先週の単語の復習、それから仮想空間の街に出て指示された建物などの写真を撮って来るという感じです。
久々に出た「はい、授業ですよ。椅子に座ってください」
生徒たちに撮っては初めてのメタバースでの授業。ものすごい興奮のしようでした。教室内を走り回る、机の上でジャンプしたり、落ちているものを拾って投げる、壁に絵を描くなどなど。もちろん、私自身がそのようなことをできるようにしたので、そうやって遊ばれることを想定していたのですが、こんなに喜んで遊んでくれるとは思っていませんでした。ただ、一応色々な場所の単語を復習して、街に出て写真を撮るというタスクがあるので、授業を進めなければなりません。そこで言ったのがこの言葉。

はい、授業ですよ。椅子に座ってください
なんという懐かしさ。聞こえない生徒もいましたが、その生徒の近くに行って椅子に座るように促すと、すぐ移動してくれて授業がスタートしました。
はたから見ればカオスだけれど
復習はスクリーンに映し出された単語の絵を読むというもの。ただ絵の上にはひらがなが書いてあって、近くまで寄ってみると見えるということもあり、読み方を忘れた生徒は前まで出て、文字を読んでから答えたりしていました。それから、隣のクラスメートに質問、なんてことをしていた生徒もいました。それから、うまく答えられた生徒を褒めるとそれ以外の学生が、拍手のアイコンを交換と共に出すなんて様子も見られました。
さてこの様子、はたから見ればかなりカオスかもしれません。でも、よくよく考えると普段対面授業の時と意外に似ているんですよね。私は特に教室内でわちゃわちゃするのが好きなのもあって、画面上に顔が並んでいるのよりよっぽど現実に近いです。
キーワードは音?
ZOOMやMeetなどのオンライン会議ソフトと違って、この世界では話す人はミュートにする必要がありません。そのアバター(キャラクター)から遠くなれば音が小さくなりますし、実際の教室でよく起こるような、コソコソ話もできたりします。拍手のボタンを押せば、ぱちぱちと音がします。誰かが変なことを言えば笑い声も聞こえてきます。それは、私が今までオンライン授業をしていて、あまりなかったことです。必要がないときは、ミュートですからね。
メタバース上で声が聞こえると、近くにいる感じがあるのかもしれません。そして音が聞こえたら、そちらを向く動作をしなければ、そっちをみることができません。でも、それをすることで、能動的に”見る”ことができます。
オンライン会議ソフトは?というとそんなことはする必要はありません。全員前を、一方向を見る、共有されたスクリーンからは情報が一方的に流れてくる、基本的にはそういうシステムなんですよね。そういうシステムで授業を受けていると、どうしてもボーってしちゃう学生が出てくると思うんです。というか私がそうです。(もちろん学生を引きつけ、素晴らしい問いかけをしながら、学生の頭な中をアクティブにしていく先生がいることも知っています。あくまで、そういうシステムだということです。)なので、適度に周りのザワザワ感が生まれる仮想空間のほうが案外集中力が増す生徒も多いのではと感じました。
次回に続く
今回授業を行ったのはこの二つのワールドです


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