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今日(4月27日)東呉大学で私の発表を見てくださった皆さんに

日本語教育

今日は私の発表をご覧くださり、ありがとうございます。発表の参考にしたウェブサイトや私が普段から参考にしているサイトをここにあげておきたいと思います。
皆さんにお役に立つことを願っています。
また、私はツイッターを利用して様々な情報を得ています。もしよろしければ、ツイッターをご覧ください。

これは私のアカウントです

https://twitter.com/jptwabe
ここではオンラインでの研修の告知も多く、様々な勉強の機会もあります。日本の方だけではなく、台湾の方もぜひ参加してみてください。ノンネイティブの先生が参加されると歓迎されると思いますよ。

チノメザメ ~21世紀を学ぶ君へ~

IBO「Resource for schools in Japan」にリンクがはられたIBO発行の以下の資料

IBO (2014) 「国際バカロレア(IB)の教育とは?」
IBO (2014) 「DP:原則から実践へ」

文部科学省「国際バカロレアについて」

文部科学省IB教育推進コンソーシアム「文部科学省IB教育推進コンソーシアム」

「指導の方法」と「学習の方法」

おにぎりアクション

これらのリソースを利用して原稿を書きました。

そして以下は今日の発表の下書きです。誤字脱字もあるかと思いますが、ご容赦ください。

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はじめまして。台中の明道中学国際部からきました阿部です。

私は台中の明道中学国際部に所属しています。この略歴をみてもお分かりの通り中等教育に関してはまだまだ日は浅く、修行中の身です。これからお話しする国際バカロレアについても、まだ扉を開けたばかりの若輩者です。でも、そこから見える風景がみなさんのお役に立てることを祈っています。

———————————–中略——————————————
国際バカロレアに関する説明はこちらをご覧ください。
http://www.mext.go.jp/a_menu/kokusai/ib/
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IBの使命(The IB mission)というのはこの通りです。

「国際バカロレア(IB)は、多様な文化の理解と尊重の精神を通じて、より良い、より平和な世界を築くことに貢献する、探究心、知識、思いやりに富んだ若者の育成を目的としています。
この目的のため、IBは、学校や政府、国際機関と協力しながら、チャレンジに満ちた国際教育プログラムと厳格な評価の仕組みの開発に取り組んでいます。
IBのプログラムは、世界各地で学ぶ児童生徒に、人がもつ違いを違いとして理解し、自分と異なる考えの人々にもそれぞれの正しさがあり得ると認めることのできる人として、積極的に、そして共感する心をもって生涯にわたって学び続けるよう働きかけています。」

パパッと読み流してしまうには残念なところなので、いくつか注目してみましょうか。
まず、探究心、「自分と異なる考えの人々にもそれぞれの正しさがあり得る」これはつまりクリティカルシンキングなどのことでしょう。このあたりは最近色々な教育に挙げられているキーワードですね。それ以外にも「生涯にわたって学び」これは生涯学習、「多様な文化の理解と尊重の精神」「共感する心」いろんなキーワードが目白押しです。それ以外にも「知識」というものにも述べられていることを忘れないでください。

そしてこれらのことを忘れずに子供達に働きかけていこうとIBは言っている訳です。

さてそのIBのプログラムですが、いくつかあります。
最初にできたのがDP、ディプロマプログラムですが、その後MYP、ミドルイヤープログラム、PYPプライマリーイヤープログラムがあります。それ以外にもここには出しませんがIBCPというプログラムもあります。

まずDPディプロマプログラムですが、大学進学のルートを確保するために作られたプログラムです。大学予科とも言えるプログラムで、11年生と12年生が受講します。台湾の普通高校は大学学科能力測験の成績で大学に申請します。アメリカだとSAT、ACTなどがありますが、12年生の終わりに受けるDPの試験結果も欧米や日本などの大学に申請する際に使えます。

さてどんなことを学ぶのでしょうか。
これを見てください。IBはビジュアライズが好きなので、こういうものをよく作ります。
まずはDPです。真ん中が見えていませんが、各科目とその周りには国際的視野などが置かれています。次にMYPミドルイヤープログラムのもみてみましょう。これも真ん中が隠してあります。 これはわざとです。さて円の真ん中にあるというのはどのような意味を持つのでしょうか。そうです。一番大切なものとか核となるものというのがイメージされますね。ここに隠してあるのはなんかというと、これです。
IBの学習者像と学習の方法、指導の方法です。
「IBの学習者像」は、「IBの使命」を具体化したもので、IB認定校が価値を置く人間性を、以下10の人物像として表しています。

探究する人
知識のある人
考える人
コミュニケーションができる人
信念をもつ人
心を開く人
思いやりのある人
挑戦する人
バランスのとれた人
振り返りができる人

次に学習の方法についてもみてみましょう。

思考スキル
コミュニケーションスキル
社会性スキル
自己管理スキル
リサーチスキル

これらのものは理想として教師の心に置いておけばいいだけのものでしょうか。または教えて「はい、そうです」とできるものでしょうか。IBではこれらものを学生に働きかけて行くことを考えなければなりません。例えばMYPやDPの単元案を書く際は、これらのATLや学習者像にどのように働きかけるか書かなければなりません。もちろんその単元のトピックと関わる形でです。

では、私がIBの教育を学び始めて感じた特徴というのは次の通りです。
探求型、概念型、
人格形成
スキル
振り返り
です。探求型、概念型の授業に興味を持たれる方がいらっしゃるかもしれませんが、今回はあまりにも時間が足りないので割愛させていただきました。
ここまでが簡単な国際バカロレアに関する説明です。資料は中国語でも日本語でもオンラインで見つけられます。ぜひ興味のある方は見てみてください。

さて次にIBと第二言語習得のクラスについて話したいと思います。
先ほど取り上げた、学習者像やATLには実は科目によって学ぶのに向き不向きがあると思っています。パッと出してみますが、第二言語習得のクラスで学びやすい、学ぶチャンスが得られやすいものはなんでしょう。そうですね。私もそう思います。コミュニケーション、心を開く人、探求する人や考える人なんていうのも学べます。ATLスキルでは、コミュニケーションスキル、社会性スキルなどを学べる反面なかなかリサーチスキルや思考スキルまでは学べる機会は少ないかもしれません。なんて考えていた時に私は一つの当たり前のことに気がつきました。そうなんです。私の日本語のクラスも学生の大切な学びのうちの一つなんですよね。どこか第二外国語のクラスは他の科目と違うとか、おまけかもとか正直考えたことありませんか?これは私の一つの疑問に答えをもたらしました。その疑問というのはなんでしょう。

私は以前から授業では学生の日本語に関する知識とそのスキルの習得を目標としてきました。特に一般社会人や大学生の授業を持った時は。そして高校中学で教え始めた時、その疑問にぶつかりました。この子等は将来は日本語を全く使わない環境に進むかもしれない。全く日本語を使わないし、役に立てることができないかもしれない。では、自分のしている授業は本当に意味のあるものなのかと。中には興味を伸ばして日本語学科に入るかもしれない、日本語を役立てるかもしれない。でも実際はほとんどの学生はそうなりません。もちろん、いまでも日本語に関する知識とそのスキルの習得というのは私も大切にしています。でもその時そのような疑問に行き当たりました。
そんな時にIBの教育に出会いました。
私も正直最初にIBの教育を知った時は授業以外にこんなこともしなければならないのかとか、人間的な成長を促すなどおこがましいと思いました。また自分の授業を受けた学生はこれらのなんかしらのことを学んでいるに違いないと漠然と考えていました。でも、自分の授業を見つめ直してみると、もっとうまくできると思う部分がたくさんあったんです。そして、それらは日本語、それだけではなく第二言語ですね、を学ぶことでよりよく学べることにも気がつきました。
もう一回IBの使命を見てみましょうか。
実は子供たちは知識や学科のスキルを習得する以外にも学ばなければならないことがたくさんあります。
クリティカルシンキング
文化の違いを違いを超えられる力
生涯学習者
学習の方法
IBの学習者像

これらのことは先ほどの学習者像やATLスキルと同様に大切なことです。

違う文化を観察し、自分の文化を省みることができる第二言語習得のクラスは学生のクリティカルシンキングの能力を伸ばすのにあっている科目の一つだと思います。
また、文化の違いを超えられる力というのは、今後本当に必要な力で、教師が単元作成の際意識していけば学生の学べるチャンスも増えます。
全て教師から提供するのではなく、学生になぜ学ぶのか、どうやって学ぶのかをかんがえてもらう、考えるチャンスを設けることで卒業したらもう勉強したくないという大人ではなくて、生涯学習者となることができます。

もしかしたら、これらのことはきっと私を含めた皆さんは心の何処かに置いて授業をしていたのかもしれません。でも、私はIBに出会うまで意識して働きかけてきませんでしたし、その大切さも意識してきませんでした。IBを知ることでこれらのことを意識し、自分の仕事の大切さというのを再確認させてもらいました。

IBは皆さんの授業の仕方を否定するものではありません。そしてIBにたいしても批判的な目で見、考えることは必要で、私も盲目的に皆さんに信じてもらいたくはありません。でも知ることなしに批判はできません。批判することで自分の教育のいいところをあたらめて感じるかもしれません。なので、とにかく触れてみてください。運のいいことに日本語のリソースは豊富な方だと思います。

最後におまけで実利的なことを話しておきます。私はIBを知るまでは、台中という場所で狭い世界の中で仕事をしてきました。でもIBに関わるようになってから一気に世界が広がりました。だって世界的なプログラムな訳ですから。IBの授業ができるということで他のアジアの地域や、中東、ヨーロッパなどに世界が広がる可能性があります。今後台湾で広がった場合も大きな武器となる可能性もありますよね。特に台湾の先生で日本語だけではなく中国語も教えられるのならなおさらです。なので興味がある人は是非チャレンジしてみてください。

発表は以上です。ご静聴ありがとうございました。

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日本語教育
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